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安佐薬剤師会健康フェア 2017 に参加して

2017年12月15日

 11月3日、安佐薬剤師会による健康フェア2017がイオンモール祇園にて開催され、参加いたしました。

 現在、厚生労働省がかかげる「患者のための薬局ビジョン」において、地域の保険薬局はかかりつけ薬局としての機能の他、抗がん剤等の副作用対応等が可能な高度薬学管理機能、国民の病気の予防や健康サポートに貢献する健康サポート機能を有するよう、推進事業が行われつつあります。また、都道府県別にみて、広島県は健康寿命が男女ともに低位であり、特定健診受診率も低位というデータもあります。そのデータから、広島の地域住民の健康意識が低いのではないかという仮説もささやかれています。そのような背景から、このイベントを開催し、糖尿病の予備軍等を発見し受診勧奨等をすることで、地域住民への健康に対する意識づけを行いました。

 イベント当日は、貧血等の度合を反映するHb値、12ヶ月前の血糖値の平均を反映するHbA1c、現時点の血糖状態を反映する血糖値の3項目を測定しました。そのうち、HbA1cや血糖値については、針の穿刺や消毒を被験者の同意のもと、被験者自身に行ってもらい、微量の血液から測定を行いました。

 また、会場には健康相談コーナーを設け、測定結果に関する相談やお薬の相談、疾病予防に関する相談を受けられるようにしました。測定結果を受け、日頃の食事はどうすればいいのか、生活面で工夫できることがあるのかなど、様々な声を聞くことができ、その声に応えることで、被験者の健康に対する意識づけの一助になったのではないかと思います。

 そのほか、会場にHMカードのコーナーも設けました。HMカードとは、病院や薬局のような医療機関で情報を共有するためのツールとして用いられるほか、自身の健康を管理するための「ひろしま健康手帳」を利用できるためのツールとしても用いられるものです。「ひろしま健康手帳」に毎日血圧を測定し記録したり、毎日の歩数を記録したりする事で自身の健康管理ができるほか、ひろしまヘルスケアポイントと呼ばれるポイントを貯めることができ、獲得ポイントに応じて特典をもらうことができます。また、特定健診等に受診することでもポイント獲得ができ、ポイントを貯めると同時に健診の受診勧奨、疾病の早期発見や早期対策に取り組めるというメリットもあります。そのような観点から、HMカードの普及を促すための相談コーナーを設けました。まだまだ認知度が低いことも問題ですが、会場の相談ブースで説明を聞いて、カードに興味を持ち、作成される方もいたことから非常に良かったと実感しました。

 

今回のイベントに参加させていただいて、地域住民の健康意識は十分にあっても、健康に関する相談をできる場所が少ないことが、1つの課題としてあげられるのではないかと感じました。健康でありたいが、健診を受けるには時間もかかり、なかなか受診できないという問題を、薬局が健康サポート機能により検体測定室等を開設したりすることで、短時間で測定出来、測定時間内に健康や薬に関する相談を受けられるようにすると、今まで以上に地域住民のニーズに答えることができるのではないかと思います。

 薬剤師は薬の相談のみならず、栄養面の相談、生活改善へのアドバイスをして地域住民の健康に貢献することができると改めて実感しました。今回のイベントに参加された地域住民のおかげで、薬剤師の職能はまだまだ広げることができると感じることができ、今回のイベントに参加させていただけて、非常に充実した時間をいただけたと思います。

 最後になりましたが、ご一緒させていただいた安佐薬剤師会の先生方へ心から感謝するとともに、今回のイベントの感想とさせていただきます。(BY hitomi)

 

※安佐薬剤師会HPの「あさやくだより」http://asayaku.org/asayaku.htmlに掲載されました。(2017.12.17)

 

susumu

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