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JMAT活動日記 ~その1~

2016年5月31日

ご無沙汰しています! kyonです。

熊本地震発生から1カ月以上経ちました。被災された方々には心からお見舞い申し上げます。 

発生から約2週間が経過した4月30日~5月5日に、JMAT(日本医師会災害医療チーム)として、熊本へ災害医療支援に行ってきました。最近は報道の数も減っていますが、今なお被災地で大変な日々を過ごされている方々がいらっしゃることを忘れないよう、遅くなってしまいましたがここに活動の報告を致します。 

 

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JMAT広島結成(広島県医師会からの派遣要請を受け第一陣として結成)

チーム構成

広島共立病院:医師・看護師・理学療法士・事務員 各1名

㈱ハーモニー:薬剤師1名

 

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事前ミーティングにて行程や緊急時連絡網・持参物の確認。

この時点で派遣先が阿蘇医療センターであることは決まっていましたが、具体的な業務内容は不明で、その都度派遣先のコーディネーターの指示に従って動くということでした。

つまり、行ってみないと分からないという状態です。

 

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朝に広島駅へ集合し、新幹線で熊本へ向かいました。向かう最中も、地震のため一部運行停止のアナウンスが流れましたが熊本駅までは無事到着。

熊本駅からは以後レンタカーで動くこととなります。

この日は移動日としての1日でしたので、熊本城や市内の様子を見たのち、熊本民医連の“くわみず病院”に訪問して宿泊先へ移動。

夕刻に広島県医師会チームと合流しミーティングを行った後、阿蘇医療センター内に設置されたADRO事務局での夜ミーティングへ参加し、まずは現地の状況把握を行いました。

 

※ADRO:Aso Disaster Recovery Organization(阿蘇地域災害復興連絡協議会)

救護班ポリシー

①全ては被災者のために

②保健師さんを支える活動を

「ADRO事務局前にて」

 

☆阿蘇地区(阿蘇市・南阿蘇村・西原村)の状況(被災から14日経過時)阿蘇医療センターは倒壊した阿蘇神社のすぐ近くにある災害拠点病院です。 

「阿蘇医療センターから臨む阿蘇山」

宿泊先から阿蘇医療センターまでの国道57号線は阿蘇大橋崩落で通行不可のため、阿蘇外輪山を抜ける迂回路で1時間。 

この山の向こう側は阿蘇大橋があり甚大な被害を受けた南阿蘇村です。

我々は毎朝ADRO事務局にて、その日の任務をコーディネーターから伝えられることになります。

「阿蘇地域マップ」赤は通行止め区間

阿蘇神社は無残にも倒壊してしまいましたが、阿蘇医療センターは免振構造のおかげで建物・医療機器とも無傷だったため、初日から完全診療が可能だったそうです。 

ただ、現地の医療従事者の方々も被災されていて、病院は無事であってもその方達のシフトへの支援が必要で、当初は阿蘇医療センターでの業務に従事するという任務もあったそうですが、薬剤師は薬剤師会からの支援が拡充し、また開業医もこの頃には100%開院されており支援医による救護所における診療はゼロで、救護班からの支援の需要は無くなったとのことでした。

当時派遣されていた22チーム中、最もニーズがあるのは看護師だったそうですが、それも充足しつつあるという状況のなか、保健活動が主なミッションに移行しつつある段階でした。

このように、医療ニーズは減少傾向でしたが保健活動を担う保健師さんの負担が懸念されていたので、救護班ポリシーを遵守し、どんなことでも精一杯取り組むことをまずはチーム内で確認しました。(BY:Kyon)

                                ~その2へつづく~

 

chika

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